以下、円周率PIをπと表す。


無限の大きさが理想的だが、無理なので「十分に」大きな紙に等幅dの罫線を引く。
長さaの針を紙の上に落とす。
何か変なテクニックを使わずに無作為に落とす。
針が罫線に交わる確率Pを求める。

仮に針が罫線に垂直ならば、交わる確率はa/dである。
そこで針の垂直成分の長さのみを考える。
平行方向の長さはいくらあっても罫線との交わりに関係ないから。

針と罫線の成す角をθとする。
θは0〜πの間とできる。(πを越える時は、反対の小さい方の角をθにすればいいから。
左右対称にして考えると0〜π/2としても良いことが分かる。)

針の垂直成分の長さはa・sin(θ)
ヨッテ針と罫線の成す角がθの時の確率は
P'(θ) = a・sin(θ)/d

今、θは0〜πまで連続的に考えられる。
PはあらゆるθでのP'の平均なので
P = ∫[0〜π]P'・dθ/π
 = 2a/πd
という結論です。
円周率πがPの値に含まれている為、実験の結果として結構いい感じの近似値がでる。
ただし、一回一回手で落とすというアナログな方法でやるしかなく
パソコンでシミュレートしても結局デジタル(離散)なやり方だし。
実際組んでみりゃ分かるけど本末転倒とはこのことですわ。

---dとaの設定。----------
針が紙に落ちる無作為さについて
 dが大きすぎる時、罫線と罫線の上から落とすとかなりの確率で針は罫線に交わらず、ランダムを実現するためにはうんと高くから針を落とすしかない。
dはそれなりに小さくすべき。大学ノートとか丁度よくね?

一般に確率Pは
 0≦P≦1
であろう。(<じゃなくて≦なのは特異性を省きたいから)
P=2a/πdであるから、
 0≦2a/πd≦1 ⇔ 0≦a≦πd/2
針の長さaは1.5dくらいよりは小さいのがいい。
経験則だが、a=dが、分かりやすい。
と、長さが自由に調節できて、あと太いと線と交わってるか見分けがつきにくいのでシャー芯とか使いやすいです。

戻る