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日記 intime o'

「田園交響楽」を読んだ感想を添えて 2009/9/14(Mon.)
フランス人作家ジッドによる「田園交響楽」を読んだ感想を添えて

 薄い。新潮文庫出版のものを買ったのだが非常に薄い。少し中を見てみると
普通の本より文字が小さめであるから、いいか。今日読み終えた。最後の解説
が長くてお話は更に薄い。

 フランス流文学の典型だと思う。むしろフランス古典か。ともかく綺麗な描
写の一遍通しである。所々聖書の引用がある。私にはなかなか難しかったがも
ちろんむやみに引用してるのでなく、いや寧ろ大きな大きなキーであるから、
注意深く、できれば自分で意味を予想して読むべし。そしてまんまとジッドに
してやられる。

 『盲人もし盲人を導かば』がこの小説の主題だそうである。解説にも裏表紙
にもそう書いてあるのだから、相違あるまい。別に一回目の読書でこの主題を
先に知っていようがいまいがどうでもいい。そんなに気にせず読んだ。深く作
られた小説にはありがちであるが、主題の意味を分かっての二回目の読書は格
別である。主曰くこれがお酒の醍醐味である、と。

 このジッドというのも変な人で性に対して全くもって悪い意味で無知なので
あった。主人公はこのジッド本人に間違いない、と思う。この小説はカトリッ
ク・プロテスタントに対する嫌を指摘する実験的、自然主義文学だと、私は読
んだ。違うかな?

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 私は精神的に盲人であった。馴れ合いが出来ないのである。
貴方は見えていないのですか?少しでも優しくされて。
私にはその綿は肌に合わず、つい拒んで避けます。
顔を隠してその優しさを気付かなく振舞うか無愛想に返事をします。
私は貴方ほど世界が見えませんから、人に優しくもできません。
間接的にしか人に幸福を与えることもできません。

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 人間失格の「不意に虻を叩き殺す牛のしっぽ」という考えは社会で少しでも
悩みを持つ人なら知って損は無い知識である。悩みを持ているのなら譬え5歳
児でも構わない。小説を読んで、あ、「牛の尻尾だ」とつぶやくのである。友
人と話していて突然ソイツは「牛の尻尾」を振るのである。まあ、別に深い意
味はないです。

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